ダックスフンドは本当に暑さや寒さに弱い犬種なのでしょうか?
ネットでは「暑さ寒さに弱い犬」と紹介されることが多い一方で、実際にはルーツや体のつくりによって耐性には大きな違いがあります。

この記事では、ダックスフンドの体の特徴と、夏・冬それぞれの季節に応じた具体的な温度対策を紹介します。
さらに、個体差や年齢による調整の考え方まで掘り下げ、「快適さ」だけではなく「安全性」と「その子らしさ」を尊重した飼い方についても解説します。


目次

  1. ダックスフンドは暑さにも寒さにも弱い?その理由とは
  2. 夏の暑さ対策 — 安全・快適に乗り切る方法
     2-1. 室内環境づくりの基本(温度・湿度・冷房)
     2-2. 外出・散歩時の工夫(時間帯・保冷グッズ)
     2-3. 水分・休憩・食欲のケア
     2-4. 熱中症の予防と応急処置
  3. 冬の寒さ対策 — 体を冷えから守る方法
     3-1. 室内保温と安全性(断熱・暖房)
     3-2. 防寒着・寝床・散歩戦略
     3-3. 乾燥・皮膚・呼吸器への配慮
  4. 被毛・年齢・体調による個体差への対応
  5. 今すぐ見直せる!チェックリスト & Q&A
  6. まとめ:快適さだけでなく「安全」と「その子らしさ」も大切に

1. ダックスフンドは暑さにも寒さにも弱い?その理由とは

ダックスフンドは「暑さにも寒さにも弱い」と言われることが多い犬種です。しかし実際には、体のつくりや生活環境、そしてその子の育ってきた背景によって、温度への耐性は大きく異なります。

たとえば、ドイツの純血ロングヘアーに見られるような、しなやかな体のつくりと健全な発育を持つ子たちは、寒さに対する耐性も十分です。加えて、ダックスはマズルが長く、熱を逃がす呼吸の効率が高いため、短頭種のように極端に暑さに弱いわけでもありません。

それでも、足の短い体型ゆえに地面からの熱気や冷気の影響を直接受けやすいのは事実。さらに、日本の住環境(高温多湿・高気密住宅)では、犬が本来持つ調整力だけでは追いつかない場面もあります。

だからこそ、「一律の通説」に頼るのではなく、その子の体と暮らしに合わせた対策が重要です。


2. 夏の暑さ対策 — 安全・快適に乗り切る方法

2-1. 室内環境づくりの基本(温度・湿度・冷房)

夏場の理想的な室温は24〜27度、湿度は50〜60%。エアコンとサーキュレーターを併用し、空気の流れを作ることで、室内の温度ムラを防ぎましょう。

また、ダックスは地面に近い体型のため、床の熱を直に受けやすい傾向があります。クールマットや断熱シートを活用して、体温の上昇を防ぎます。

2-2. 外出・散歩時の工夫(時間帯・保冷グッズ)

散歩は早朝や日没後の気温が下がった時間帯が基本です。
アスファルトの表面温度が高いときは、火傷や熱中症の危険があります。手の甲で地面に5秒間触れてみて、熱いと感じたら中止しましょう。

冷却ベストやバンダナなども役立ちますが、使用後に体をしっかり乾かすことで皮膚トラブルを防げます。

2-3. 水分・休憩・食欲のケア

ダックスは暑くても比較的食欲が落ちにくい犬種ですが、環境や個体差により一時的な変化が起きることもあります。
その場合は、無理に食べさせようとせず、涼しい環境で十分に休ませることが優先です。

普段と違う様子が見られたときは要注意。しっかりと日々の様子をチェックして下さい。

2-4. 熱中症の予防と応急処置

熱中症のサインには、パンティング(激しい呼吸)、よだれ、フラつき、舌の色の変化(赤黒くなる)などがあります。
異変に気づいたら、直ちに涼しい場所へ移動し、濡らしたタオルで体を冷やす、水を飲ませるなど応急処置を行い、速やかに動物病院へ連絡してください。


3. 冬の寒さ対策 — 体を冷えから守る方法

3-1. 室内保温と安全性(断熱・暖房)

冬の適温は20〜22度前後が目安です。
特にダックスはお腹が床に近いため、冷え込みが大きな負担になります。床暖房やホットカーペットだけでなく、断熱マットや厚手のラグで冷えを和らげる工夫が有効です。

暖房器具を使用する場合は、直接触れないようガードをつける、低温やけどに注意するといった安全対策も大切です。

3-2. 防寒着・寝床・散歩戦略

スムースヘアのダックスは寒さに敏感な傾向があり、洋服やベストが役立つ場合もあります。ただし、嫌がる場合は無理に着せず、その子のストレスにならない方法を選びましょう。

寝床は毛布やドーム型ベッドを用い、包まれる安心感と暖かさを両立させるのが理想的です。散歩はできるだけ日中の暖かい時間帯に短時間で行いましょう。

3-3. 乾燥・皮膚・呼吸器への配慮

冬は室内が乾燥しやすく、皮膚のかゆみやフケ、静電気などが起きやすくなります。加湿器の使用や、濡れタオルを干すなどして湿度を保ち、皮膚や呼吸器を乾燥から守ってあげましょう。


4. 被毛・年齢・体調による個体差への対応

ダックスにはスムース、ロング、ワイヤーと被毛タイプがあり、それぞれに温度感覚やケアの要点が異なります。
特にスムースタイプは寒さに弱いため、冬はこまめな観察が大切です。

また、子犬や高齢犬、椎間板ヘルニアなどの持病を持つ子では、暑さ寒さが健康に直結するリスクもあります。日常的に様子を見ながら、その子にとっての“ちょうどいい温度”を探る意識が重要です。


5. 今すぐ見直せる!チェックリスト & Q&A

✅ 室温と湿度を毎日確認しているか?
✅ 散歩時間は季節に合わせて調整しているか?
✅ 防寒・保冷対策はその子に合った方法を選んでいるか?
✅ 食欲や活動量に季節変化があるか観察しているか?

Q. 犬に服を着せるのは過保護?
→ 過保護ではなく「体質に合わせた合理的な配慮」です。嫌がる場合は無理せず、別の工夫をしましょう。

Q. 夏に服を着せる意味は?
→ 紫外線防止や照り返し対策として冷感ウェアを活用できますが、熱がこもらないよう使用時間には注意しましょう。


6. まとめ:快適さだけでなく「安全」と「その子らしさ」も大切に

「暑さに弱い」「寒さに弱い」といった通説ではなく、
その子の性格・体質・生活環境に合わせた対応こそが、飼い主として大切な視点です。

マズルが長く、しっかりした呼吸器を持つダックスフンドは本来、適応力も高く、しなやかに生きる力を持つ犬種です。

私たちトラストブリーダー・Schildkrote(シルトクレーテ)は、その子の「本来の体のつくり」を尊重した育成を何よりも重視しています。

その考え方は、季節の温度対策にもつながります。
“快適さ”よりも“安全性”と“その子らしさ”を守ることこそが、信頼できる育て方であると私たちは信じています。

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ダックスフント:Dachshund
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