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ダックスフンドの歴史にも記載した通り、19世紀に小型の動物であるウサギ等を
狩猟する目的として、たまたま生まれた小さいダックスや小型のテリアや
ピンシャーを繁殖に使いミニチュアダックスやカニンヘンダックスの基礎犬が
作られるようになりました。

小型化には成功したものの、ダックスの特徴からは
かけ離れた犬も増加した為に1888年に創立されたドイツテッケルクラブが
1910年にダックスフンドの品種改良の安定化を求め、
厳しい基準(ブリードスタンダード)を設けました。

そこから100年余りで現在のような優れたカニンヘンダックスが
誕生しているわけです。
ここに至るまでは多くの熱心なブリーダー達の弛まぬ努力があります。

ドイツを中心とした、ヨーロッパ各国の先輩ブリーダー達に敬意を表して、
今後もブリードスタンダードを基準とした、狩猟犬としてのダックスの
血統を大切に繋いで行くのが重要と考えます。

日本には1995年に初めて、本場ドイツのカニンヘンダックスが輸入され、
ジャパンケネルクラブに登録されました。
その後もドイツや周辺ヨーロッパから輸入はありましたが
絶対数が足りていないのが実情でした。

また、その頃は両親どちらかがカニンヘンダックスであれば
生まれてくる子犬はカニンヘンダックスに登録する事が可能であった為、
イギリスやアメリカタイプのミニチュアとの交配で生まれた、
サイズやタイプのバラついたカニンヘンが数多く見られました。

その対策として、2000年からは、両親どちらもカニンヘンでなければ、
子犬はカニンヘン登録が出来ないように改正されました。
ただし、生後15ヶ月以上で胸囲が30cm以下なら、
ミニチュアからカニンヘンへの変更が可能になりました。

それにより、サイズは安定の傾向が見られましたが、
本来のドイツのブリードスタンダードに沿ったカニンヘン以外の
イギリスタイプ、アメリカタイプのカニンヘンが数多く見られるように
なりました。

また、イギリス、アメリカのタイプにドイツの
カニンヘンを交配する事でドイツ純血では無い、
ドイツ系カニンヘンダックスも多く誕生しました。

近年ではドイツダックスの愛好家も増え、毎年のように
ドイツやヨーロッパからダックス達が輸入されております。
それによりドイツ純血のカニンヘンダックスもだいぶ増えたと思います。

2007年より、日本でもブリードスタンダードの改正が行われ、
ドイツが定めたブリードスタンダードを採用する事となりました。
これにより、これからはカニンヘンに限らず、全てのサイズと毛質で、
狩猟犬としての本来の特性を兼ね備えた、健全なダックスフンドが
増えて行くのではないかと予想しております。