「ダックスフンドって、ヘルニアになりやすいって聞いたけど、本当?」「“絶対にならない”って言ってる人もいるけど、信じていいのかな?」
そんな疑問を持った飼い主さん、あるいはこれからダックスフンドを迎えようとしている方へ。
結論からお伝えすると、ダックスフンドが“絶対に”ヘルニアにならないとは言い切れません。しかし、リスクを最小限に抑えるための方法は、確かに存在します。
この記事では、「ヘルニア=避けられない運命」ではなく、「どう備えるか、どう育てるか」で未来を大きく変えられる、という視点で詳しく解説していきます。
Contents
目次
- ダックスフンドは本当にヘルニアになりやすい犬種なのか?
- 体型と遺伝がもたらす“構造的なリスク”
- 石灰化と早期変性の傾向
- 「絶対にヘルニアにならない」は言えるのか?
- 「ゼロリスク」があり得ない理由
- 誤解されがちな予防法の限界
- 日常でできる、発症リスクを最小限にするための7つの対策
- ① 適正体重の維持(肥満と発症リスクの関連)
- ② ジャンプ・段差・滑り防止の環境整備
- ③ 筋肉を落とさないための運動管理とバランス
- ④ 抱っこや移動時の正しい持ち方・道具の選び方
- 避妊・去勢とヘルニアの関係は?
- ホルモン変化がもたらす筋肉量の減少
- 「術後に太りやすくなる」だけではないリスク
- 避妊去勢後こそ、運動と栄養の見直しを
- 「食事」と「水」で変わる、筋肉と椎間板の強さ
- 高タンパクフードで筋肉を守るという発想
- マグネシウム・カルシウムと骨・椎間板の関係
- 水分補給の“質”がヘルニアに影響するって本当?
- それでも発症してしまったら?早期発見のサインとは
- 歩き方・背中の丸まり・後ろ脚の異変に注意
- 動物病院での診断と治療の選択肢
- まとめ|ダックスフンドとヘルニア、「絶対にならない」は幻想。でも“備えること”はできる
1. ダックスフンドは本当にヘルニアになりやすい犬種なのか?
体型と遺伝がもたらす“構造的なリスク”
ダックスフンドの特徴といえば、胴が長く、足が短い体型。この可愛らしい姿が、実は背骨にはかなりの負担をかけやすい構造です。
背骨は小さな椎骨が連なり、それをクッションのような椎間板がつないでいます。この椎間板に問題が起きて神経を圧迫する状態が「椎間板ヘルニア」です。
短足・胴長の体型では、椎間板への負荷が大きくなりやすく、特に腰〜背中にかけて変性が起きやすいのが特徴です。
石灰化と早期変性の傾向
さらに、ダックスフンドの中には「若い時期から椎間板の石灰化(変性)」が進む傾向を持つ個体がいます。これは体質や遺伝によるもので、外見からはわかりにくいものです。
欧州の一部では、繁殖犬のスクリーニング(X線検査)により、石灰化の程度を評価して繁殖に活かす動きもあります。
2. 「絶対にヘルニアにならない」は言えるのか?
「ゼロリスク」があり得ない理由
たとえ石灰化が見られず、健康に見える犬であっても、「絶対にヘルニアにはならない」と断言することはできません。
発症の引き金は、ジャンプや着地の衝撃、過体重、急な動作など様々ですが、何の前触れもなく症状が出ることもあります。
誤解されがちな予防法の限界
たとえば「滑り止めマットを敷けば安心」「階段を登らせなければ大丈夫」というのは、確かに効果的ではありますが、それだけで“完全に予防できる”わけではありません。
環境整備は重要な一歩にすぎず、本質的には「筋肉」「栄養」「水分」「ホルモンバランス」といった多面的な要素に目を向けることが必要です。
3. 日常でできる、発症リスクを最小限にするための7つの対策
① 適正体重の維持
体重が増えると、当然ながら背骨への負荷も増します。特に避妊・去勢後には太りやすくなる傾向があるため、日々の体重チェックと食事管理が欠かせません。
「ぽっちゃりしてて可愛い」は、ダックスには命取りになり得るのです。
② ジャンプ・段差・滑り防止の環境整備
高い所からの飛び降りや、階段の昇降などが背骨への衝撃につながります。
滑りやすいフローリングも注意が必要です。床に滑り止めマットを敷いたり、スロープを活用するなど、安全な動線を確保しましょう。
③ 筋肉を落とさないための運動管理とバランス
散歩や軽い運動は「やらせすぎても」「やらなさすぎても」逆効果です。重要なのは「適度に動いて、筋肉を維持すること」。
筋力が弱ると背骨を支えられず、椎間板に余計な負荷がかかります。特に高齢になるにつれ、筋力の自然な低下にどう対応するかがカギとなります。
④ 抱っこや移動時の正しい持ち方・道具の選び方
前脚だけを持ち上げる抱っこは厳禁。胸とお尻の両方を支え、背骨が水平に保たれるように意識しましょう。
また、散歩には首輪よりも、体全体で負荷を分散できるハーネスの使用が推奨されます。
4. 避妊・去勢とヘルニアの関係は?
ホルモン変化がもたらす筋肉量の減少
避妊・去勢手術を受けると、性ホルモンの分泌が減少し、筋肉量の維持が難しくなります。
筋肉の減少は、椎間板や関節に直接的な負担増となり、ヘルニアのリスクを高める要因になります。
「術後に太りやすくなる」だけではないリスク
よく言われる「術後の肥満」ももちろん重要ですが、それだけでなく、筋肉質な体型を保ちにくくなるという視点も重要です。
避妊・去勢後は、運動と栄養バランスを意識的に調整することが不可欠です。
5. 「食事」と「水」で変わる、筋肉と椎間板の強さ
高タンパクフードで筋肉を守るという発想
筋肉を維持するには、食事中のタンパク質量がカギを握ります。特に避妊・去勢後やシニア期では、「高タンパク・低脂肪」な設計のフードが望ましいです。
単にカロリーを減らすのではなく、「筋肉を保つための栄養」が足りているかを意識しましょう。
マグネシウム・カルシウムと骨・椎間板の関係
骨や椎間板の健康には、良質なミネラルが不可欠です。中でもカルシウムとマグネシウムは、骨の強度だけでなく神経伝達や筋肉収縮にも関与する重要な要素。
不足すれば、骨格の柔軟性が低下し、わずかな衝撃でも傷みやすくなります。
水分補給の“質”がヘルニアに影響するって本当?
水の「量」だけでなく「質」にも目を向けましょう。
硬水(カルシウム・マグネシウムが豊富な水)は、こうしたミネラルを自然に摂取できる手段のひとつです。
市販の天然水などを活用するのもひとつの工夫です。
6. それでも発症してしまったら?早期発見のサインとは
歩き方・背中の丸まり・後ろ脚の異変に注意
ヘルニアは早期に気づいて対応することで、手術を避けられる場合もあります。
次のような症状が見られたら、すぐに動物病院を受診してください。
- 背中を丸めてじっとしている
- 後ろ足がもつれる
- 抱っこを嫌がる
- トイレの失敗が増える(神経の圧迫による)
動物病院での診断と治療の選択肢
症状の程度によって、内科的治療(薬や安静)か、外科的手術が選ばれます。いずれにしても、「早く気づくこと」こそが最大の治療になります。
7. まとめ|ダックスフンドとヘルニア、「絶対にならない」は幻想。でも“備えること”はできる
「うちの子は、ヘルニアにならない」
そう思いたい気持ちは、とてもよくわかります。
しかし現実には、「絶対」は存在しません。
けれど、「できる限りリスクを下げる」ことは確実に可能です。
そのために必要なのは、「体の構造を知ること」「暮らし方を見直すこと」「栄養と運動を見直すこと」
そして、「変化にすばやく気づくこと」です。
あなたとダックスフンドの暮らしが、健康で幸せなものであるように。
その第一歩として、この知識が少しでも役に立てば幸いです。
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