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ドッグショーチャレンジの意義
──結果よりも、「何を目指し、どう向き合うか」。それが挑戦の本質。
このページでお伝えしたいこと
ドッグショーは、単なる勝敗の場ではありません。
犬種の理想像にどれだけ近づけたかを検証し、その結果を次の世代へ活かすための舞台です。
シルトクレーテでは、ショーを
「育てた犬の質を確認し、未来へつなぐための挑戦」として捉えています。
【1】なぜドッグショーに挑むのか
ドッグショーとは、単に「勝ち負け」を競う場ではありません。
その本質は、犬という生き物の理想像を追求するための検証の場にあります。
ブリーダーが理想とする犬を育て上げたとき、私たちは自問します。
その犬は本当にスタンダードに適っているのか。
健全性・構成・気質・表現力のすべてが、無理なく調和しているのか。
この問いに対して、第三者であるジャッジの評価を受ける。
それがドッグショーです。
つまりショーは、ブリーディングの方向性が正しいかを確かめる舞台でもあります。
【2】「勝つこと」よりも、「確かめること」
多くの人はドッグショーを“競技”として見ます。
もちろんタイトルや結果には意味があります。
しかし私たちが最も重視するのは、結果そのものよりも、
「理想にどれだけ近づけたか」を見える形で確かめることです。
- 自分が信じる血統と構成は、正しい方向へ進んでいるか
- コンディション作りは、その犬の良さを正しく伝えられているか
- ハンドリングは、犬の自然さと気質を損なっていないか
その“確かめ”が、次のブリーディングの判断に直結します。
ショーは、未来のための確認作業でもあるのです。
【3】最初に見るのは「品格」
品格は、そもそも「感じ取るもの」だと私たちは考えています。
リンクに立った瞬間の佇まい、空気感、落ち着き。
その一瞬で伝わるものがあります。
ただし私たちは、その感覚だけで決めません。
感じ取った“答え”を、構造・動き・気質・健康のチェックで必ず裏づけます。
品格とは、偶然の印象ではなく、完成度が積み重なって現れる総合点だと考えているからです。
【4】私たちがショーで見ているチェック項目(シルトクレーテ基準)
以下は“勝つための小技”ではなく、ブリーディングを次世代へつなぐための検証の軸です。
- 品格:感じ取るもの
- 全体バランス:犬種としてのまとまり、無理のない調和
- 骨格とフレーム:背線・胸郭・前胸・骨量の適正、耐久性のある作り
- 比率(体高:体長):オス1:1.7/メス1:1.8に近いか(過不足の理由まで見る)
- 胸の深さと地面のクリアランス:胸深2/3・地面との間隔1/3のバランス
- 歩様(効率と持続性):前後の連動、推進力、リズム、無駄のない運動
- 前肢・後肢の使い方:伸びと蹴りのバランス、関節の角度と安定
- 性格と落ち着き(気質):緊張下でも自分を保てるか、自然体でいられるか
- プレゼンテーションの自然さ:過度な作り込みではなく、犬の良さが“そのまま”出ているか
- 成熟度(年齢相応の完成):体の締まり、筋肉、精神面の安定、成長の方向性
- 健康とコンディション:被毛・皮膚・体重・筋肉の状態、疲労の出方
- 表現力(犬種らしさ):ダックスフンドとしての雰囲気、品位、存在感
- 次世代への示唆:この評価が「どの組み合わせに活きるか」「何を残すべきか」
※最終判断では、触診でしか分からない要素(歯列や骨の状態、雄であれば睾丸の有無など)も確認し、総合して評価します。
【5】犬と人が、ともに成長する舞台
ショーリンクに立つということは、犬にとってもハンドラーにとっても、強い信頼関係を必要とします。
緊張の中でも落ち着いて立ち、自然体で動ける――
その姿には、日々の積み重ねと心の絆がそのまま表れます。
ドッグショーは、外見の美しさだけを競う場ではありません。
犬と人が一緒に成熟し、関係性を深めていく過程の象徴でもあります。
【6】理想を形にし、次の世代へ
ショーで得た評価は、ブリーダーにとって血統や育成方針の正しさを示す貴重な材料になります。
私たちは、その評価を「一回の結果」で終わらせません。
- どこが強みとして評価されたのか
- どこに改善点が見えたのか
- その評価は、構造・気質・成熟度のどこに由来するのか
それらを記録し、読み解き、次の繁殖判断に反映させる。
その積み重ねが、血統の方向性を決定づけ、次世代へと受け継がれていきます。
つまりドッグショーとは、血統を未来につなぐための記録でもあります。
「今この瞬間の理想」を形にし、50年後、100年後のダックスフンドに価値ある遺伝子を残す。
それがシルトクレーテが考える、ドッグショーチャレンジの本当の意義です。
【まとめ】
ドッグショーとは、見せるための場ではなく、真実を映す鏡です。
努力も理想も、すべてがそこに映し出されます。
だからこそショーに挑むことは、
ブリーダーとして、自分の信念を問い直し続ける行為なのです。

