④-1【フード】命の材料を選ぶ哲学

食事は、体をつくる“日々の遺伝子設計”


導入

犬の体は、与えたものでできています。
どんなに血統が優れていても、どんなに環境が整っていても、
日々の食事が乱れていれば、その犬本来の力は発揮されません。

トラストブリーディングにおける「フード」とは、
単なる栄養補給ではなく、命の素材を選ぶ行為です。
それは、犬の未来の健康を“設計する”という責任でもあります。


理念・考え方

良いフードとは、「犬が自然体でいられる食事」。
特別なものではなく、体に負担をかけずに代謝を支え、
筋肉・被毛・骨格・内臓のバランスを守るものです。

シルトクレーテでは、見た目の艶や体型を常に意識しながら、
その裏にある“体の中の整い”を判断基準としています。

食事を“整える行為”は、犬の健康を守るだけでなく、
その命に誠実でありたいというブリーダーの姿勢そのものです。


実践内容

高タンパク・高消化性・無添加が基本
 筋肉や被毛の質を支えるため、タンパク質源には吸収効率の高い動物性を中心に。
 素材本来の香りと油分を大切にし、加工による風味づけではなく、
 犬自身が「食べたい」と感じる自然な食欲を引き出します。

“見た目の健康”より“内臓の健全さ”
 体格や毛艶だけにとらわれず、便の状態や皮膚の張り、体温など、
 体の内側のバランスを日々観察します。

個体ごとの調整
 同じ血統でも、代謝の速さや体質は異なります。
 子犬・母犬・成犬それぞれに合わせて、量・頻度・栄養比率を微調整。
 その時期に「必要なものを、必要なだけ」与えることを基本としています。

発酵・微生物との共生
 腸内環境の健康が、皮膚・免疫・精神の安定に直結します。
 フードだけでなく、微生物を活用した自然発酵系のケアを取り入れ、
 “腸を活躍させる健康”を育てています。

水との組み合わせ
 フードの吸収効率を高め、骨を丈夫にするために、
 カルシウム・マグネシウムを含む硬水を併用しています。
 食と水は一体で考え、体質改善の根幹に据えています。


シルトクレーテの哲学

食べるという行為は、命を“継続させる”ことではなく、
命を“磨き続ける”こと。

フード選びは、ブランドや流行ではなく、
犬の体がどう反応するかで判断します。

私たちは、数値や理論よりも、
犬の体が語る小さなサインを信じます。

食事を変えた後の毛の触り心地、
目の輝き、動きの軽さ、便の色。
それらがすべて、“体が喜んでいるか”を教えてくれます。

「食」はブリーディングの基礎であり、
遺伝の表現を最大限に引き出す鍵でもあります。


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フードと並び、命の循環を支えるもう一つの柱が「水」です。
水は体をつくるだけでなく、代謝・排出・再生の流れを保ちます。

→ ④-2【水】身体のめぐりを支えるミネラルバランス


まとめ

食事とは、命と対話する時間です。

何を食べるかよりも、どんな思いで食べさせるか。
その姿勢が、犬の体と心に反映されます。

毎日の一皿が、その犬の未来を決める。
トラストブリーディングの「整える」は、
一食一食を“命の設計”と捉える哲学から生まれています。