⑤-4【譲渡までの育成】整うまで育てるという考え方
「送り出す」ではなく、「準備を整えてつなぐ」。
導入
シルトクレーテでは、子犬を生後2〜3ヶ月で手放すことはありません。
それは“販売”ではなく、“命の育成”としてブリーディングを行っているからです。
私たちが大切にしているのは、「巣立つまでの時間の質」。
心と体、そして社会性が安定して初めて、
新しい家庭での暮らしが穏やかに始まると考えています。
理念・考え方
譲渡のタイミングに“決まった正解”はありません。
その子の性格や落ち着き、人との関わり方などを見ながら、
最も自然に新しい生活へ移れる時期を選びます。
4ヶ月を目安にすることもありますが、
近年では6ヶ月、あるいは12ヶ月を過ぎてから巣立つケースも増えています。
それは、犬の成長スピードの問題ではなく、
人が“しっかりと向き合い、導く時間”を確保するための判断です。
焦らずに過ごす時間の中で、犬は人との信頼を深め、
私たちもまた、その子の個性をより深く理解していきます。
そうして、お互いが心地よい関係を築けたときが、巣立ちのときです。
実践内容
・生活リズムの安定化
食事・睡眠・排泄・運動を一定のサイクルで整え、
日々の中で安心できるリズムを作ります。
・人と犬の距離感の調整
信頼を深めながらも、過度に依存しないように。
“自立した優しさ”を育てる期間です。
・外の世界への慣らし
音や環境の変化に少しずつ慣れさせながら、
リードを通じて「落ち着いて歩く感覚」を学ばせます。
あくまで“初歩的な慣れ”の段階であり、
完璧さよりも安心感を重視しています。
・ケアと衛生管理(グルーミングマナー)
ブラッシング、シャンプー、ブロー、耳・爪・足裏のケアなど、
犬が日常的に触れられることを自然に受け入れられるよう練習します。
これらの経験が、将来のトリミングや診察へのストレス軽減につながります。
・家族との準備期間
お迎え予定のご家庭とは、育成中からやり取りを重ね、
その子の性格や過ごし方を共有します。
双方が安心して新しい生活に入れるよう、丁寧に整えていきます。
シルトクレーテの考え方
私たちが時間をかけるのは、
犬の成長を“待っている”からではありません。
大切なのは、犬を迎える人がその子と向き合う準備を整えること、
そして育てる側としての私たち自身も、
その命を正しく導ける状態でいることです。
時間をかけて関係を育てることで、
犬は安心を、私たちは理解を深めます。
その積み重ねの延長線上に、“心から送り出せる瞬間”があります。
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育成を終えた子犬は、新しい家族のもとへと旅立ちます。
そこから始まるのは、“支える関係”です。
まとめ
譲渡までの育成とは、時間を延ばすことではなく、
お互いが自然に寄り添うための準備期間です。
4ヶ月でも、6ヶ月でも、1年でも。
その子が安心して、人と調和して生きられるように。
時間は「待つため」ではなく、「整えるため」にある。
それが、シルトクレーテが考える育成の本質です。
