⑤-5【送り出しの儀】命を託すという行為
“終わり”ではなく、“命の流れをつなぐ瞬間”。
導入
巣立ちの瞬間は、いつも静かです。
何度経験しても、胸の奥に少しの寂しさと、確かな誇りが残ります。
私たちにとって「譲渡」は、単なるお引き渡しではありません。
それは、命を託すという“儀”であり、
次の章へとバトンを渡す大切な行為です。
理念・考え方
送り出すという行為は、
長い時間を共に過ごしてきた命を“信じて託す”ということ。
子犬たちは、ここでの経験を胸に、
新しい家族のもとで新しい世界を生きていきます。
その旅立ちに迷いがないように、
私たちは最後まで静かに寄り添います。
巣立つ瞬間に感じるのは、別れの悲しみではなく、
“ここまで共に歩んでこられたことへの感謝”です。
実践内容
・譲渡前の最終チェック
体調・体重・歯・爪・被毛・耳などを細かく確認し、
送り出す状態として万全であることを確認します。
・新しい家族への説明と引き継ぎ
フード、ケア、習慣、性格など、
その子の生活リズムをすべて共有します。
これは、引き継ぎであると同時に、信頼の橋渡しです。
・静かな時間の確保
出発前には、必ずその子と静かに向き合う時間をとります。
言葉をかけることもありますが、
多くの場合はただ、目を見て心で送り出します。
・お迎え時のサポート
移動や新環境の負担を最小限にするため、
受け渡しのタイミングや環境を細かく調整します。
・見送る側の姿勢
送り出すのは“寂しさ”ではなく“信頼”。
私たちは、その子の未来を信じる気持ちで見送ります。
シルトクレーテの考え方
この“送り出し”は、命の流れをつなぐ最後の工程です。
その瞬間にこそ、ブリーダーの哲学と覚悟が試されます。
犬を育てるというのは、
人の手を離れても幸せに生きられるように導くこと。
だからこそ、送り出すという行為は、
その命が自立し、次の世界で輝けるよう背中を押す時間なのです。
巣立った後も、その子の物語は続きます。
新しい家族と共に笑い、時に悩み、また成長していく。
その姿を見守ることが、シルトクレーテの“ブリーディングの完成”です。
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命を託すことは、未来を託すこと。
私たちが積み重ねてきた想いと技術は、
次の世代へと受け継がれていきます。
まとめ
送り出すという行為には、
誇りと感謝、そして静かな決意があります。
その子が新しい環境で笑顔に包まれ、
心から安心して生きていけるように。
私たちは、見送る背中にそっと祈りを込めます。
それが、シルトクレーテにおける“送り出しの儀”です。
